物忘れや間違いなどが増えてくると、つい認知症を疑ってしまいがちですが、高齢者を中心に、うつ病が原因で認知症に似た症状を引き起こす「仮性認知症」が話題になっています。

厳密には認知症ではないため、早期発見・早期治療で大きく改善が見込むことができる症状です。

認 知症で最多とされるアルツハイマー型認知症は脳の海馬の機能不全で発生するといわれていますが、うつ病が原因である仮性認知症は脳の前頭葉の機能不全で発 生するもの。

最近、テレビ番組などで「新型認知症」と紹介されることもありますが、まったく異なる機能不全によるものであり、その治療に関しては、完全に 分けて考える必要があるということです。

うつ病が高じて発生する仮性認知症の原因と目されているのは「加齢」と「ストレス」の2点。

脳の 前頭葉の血液量は年齢を重ねるとともに低下するため、どうしても注意力や集中力が保てなくなります。

また、配偶者や近親者などの死による環境の変化などの ストレスで自律神経の働きが悪化し、頭痛や肩凝り、食欲不振や便秘、睡眠障害など発生する傾向があります。

今までは本格的な認知症とはあ まり関係がないと目されてきた仮性認知症ですが、最近の研究では適切な治療で改善しておかなければ、認知症に移行するリスクが高いことがわかってきまし た。

うつ病による仮性認知症かどうかは、なかなか素人には判断ができるものではありません。

少しでもおかしいと思ったら、早期に専門医を受診し、医師の診断を仰ぐようにしましょう。

 

小笠原

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