生活習慣や健康状態によって発症リスクが大きく変わると考えられている認知症。さまざまな要因が複雑に絡み合っていることから、世界各国で研究が進められていますが、デンマークの研究班が約2万人もの遺伝子情報を解析した結果、驚くべきことが判明したといいます。

こ れは大規模研究で得られた2万人を超える遺伝子データから病気の原因を調査し、因果関係を調べるために「メンデルランダム化」という考え方を用いて、高血 圧や喫煙とアルツハイマー病との因果関係を研究したそうです。幾つかの遺伝子に関しては、身体に特定の変化がある場合、最高血圧(収縮期血圧)が高くなる ことが判明していますが、この最高血圧(収縮期血圧)が遺伝的に高い人ほど、アルツハイマー病の発症リスクが少なかったとのことです。

ま た、ニコチンの作用に関する遺伝子の変化がある人は、遺伝的に喫煙量がほかの人よりも多いとされていますが、研究チームはアルツハイマー病と喫煙との因果関係についても調査。データを解析した結果、遺伝子の変化によって喫煙量が多い人ほど、アルツハイマー病の発症リスクは最高血圧(収縮期血圧)が遺伝的に 高い人と同様に少ないことが判明しました。

興味深い研究結果ではありますが、こうした遺伝子の解析から、少しずつアルツハイマー病の原因 や治療法が確立され、高齢者の介護にも役立てられていくのではないでしょうか。

高血圧や喫煙はさまざまな病気の原因になるのに、遺伝的にこうした特徴を持つ場合、アルツハイマー病の発症リスクは低いというのは、ちょっと不思議な感じがしました。

小笠原

 

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