全国各地で増え続ける「お泊りデイ」。

1回あたりの利用料が500円から2000円程度とリーズナブルなことから利用者も急増。自治体サイドではその実 数が把握できていないものの、現在では全国の通所介護事業所の1割以上がこうしたサービスを提供していると見られています。

いわゆる「お泊りデイ」が増加した背景には、特別養護老人ホームの入所待ち問題があるという意見も。

入所できるまでの間、ショートステイを活用するとしても、その滞在は最大で30日間と決められており、長期間にわたって継続的に利用するのは簡単ではありません。

ま た、小規模多機能型居宅介護のようなデイサービス・訪問介護・宿泊を組み合わせたタイプもありますが、そもそも地域に施設自体が多いはいえず、登録が必要 な定員制であるため、人数が限られているというハードルの高さがあります。

利用料もショートステイより高額となることから「お泊りデイ」のように広く普及 していくのは難しいと考えられています。

一方「お泊りデイ」は通い慣れた施設に宿泊できるという安心感に加えて、利用料も低く設定されて いることから、できるだけ在宅で介護生活を送りたいという高齢者のニーズに合っているといえるでしょう。

昨年2015年、厚生労働省は「お泊りデイ」のガ イドラインを正式に策定しましたが、それだけでは物足りなさが否めないのも事実。

普及した「お泊りデイ」、今後はさらに国のバックアップや現場との相互理 解を推進し、より良いサービスにつながるような施策が必要になっていくのではないでしょうか。

小笠原(貴)

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